敗者復活戦、負けました。
予選タイムでは5秒離して勝っていて、レース的に相手にしていちゃダメだと思っていた東大にも、最後は出られて組ビリでした。当たり的に、準決勝に進める可能性が現実的に少しは残っていた組みだったので、最終日に進めなくて、申し訳ないです。すいません。ちょっと、悔しいです。
ただ、レースは、楽しかったです。
最近は、うまくいかないことだらけで、嫌になって投げ出したくなる日々でした。でも、軽量級の大会が始まって、大会の中で自分も実際に2000m漕いでみて、結果がどうとかは置いておいて、ボート漕いでいて良かったな、身体は痛いし苦しいしだったけど楽しかったなと思いました。
誰も、負けるために練習しません。
勝つために、勝ちたいから、いろんな物を犠牲にして練習し続けます。
そうやって、各々準備してきたものが、アテンション・ゴーで同時にぶつかり合う。そう考えるだけで、少しだけ胸が踊りませんか。今まで頑張った分だけ、自分がぶつけたものが通用すれば嬉しいし、跳ね返されるほどでかいものをぶつけ返されたら、悔しい。
もちろん、勝たなきゃいけないというのは正論ですが、今、伸び悩んで足踏みしている自分に必要なのは、このボートの楽しさを再発見することだったんだと思います。「予選突破」「敗者復活戦で復活」「決勝進出」とかは、本質的な優劣とかじゃなくて結果に過ぎない。勝ちだって負けだって、意味があるものなのでしょう。
私の中で、長らくOFFになって、なかなか起動しなかったボートに対する熱さが、やっとONに切り替わったような大会でした。私も、勝って、もっとわくわくする上位戦に進みたい。メダルをかけた勝負なんて、どれだけ楽しいだろう。
私が一年生のとき、とあるCOXの先輩が自分のレースを振り返って、「FAに進めなかったとき、何で、俺はあんなに楽しそうな舞台に乗れなかったんだろうと思って悔しかった」という話をしてくれました。その意味が、少しわかった気がしました。
明日は、対校8とセカンド8が準決勝に出漕します。
プレッシャーとか、そんなもん関係ないです。ぜひ、一橋の敗退クルーだけじゃなく、すべての負けた人の分まで楽しんでください。相手にぶつける練習量や悔しさの貯金は、一橋に勝るところなんてないはずですから。
3年漕手 山本